ファッション

【革製品の選び方】タンナーとは?ブランドとタンナーで上質なレザーアイテムを手に入れよう!

革製品はバッグや財布、スマホケースなど、丈夫で長持ちする素材として、さまざまな製品に使用されています。

この記事では、そんな革製品を選ぶ基準の一つとしてタンナー(革を加工する職人)について解説していきたいと思います。

タンナーを知ることで革本来の質を重視したアイテムの選び方ができるようになります。

ぜひ参考にしてみてください。

タンナーとは

タンナー(Tanner)とは、動物の皮を加工して革(レザー)にする「なめし業者」やその専門家のことを示します。

「なめし(タンニング)」は、生皮を腐敗しない耐久性のある素材に変え、用途に応じた質感や特性を持たせる工程を指します。

その後、革は靴、バッグ、衣類、家具、自動車の内装など、さまざまな製品に使用されます。

有名ブランドが使用するタンナーは、そのブランドの品質やイメージを大きく左右する重要な要素となります。

タンナーの役割

タンナーの役割は、皮を加工し革(レザー)として使用可能な状態にする作業を担うことです。

「なめし」と呼ばれるプロセスを中心に、革を製品の素材として最適化する重要な役割を果たしています。

以下に、タンナーの主要な役割を説明します。

1. 生皮の加工

  • 原皮の選別
    動物の皮(牛、豚、羊、馬など)を適切に選び、用途や製品の要件に合った加工を行います。原皮の質や種類が革の最終的な品質を左右します。
  • 不要部分の除去
    生皮に付着している脂肪、毛、汚れを除去し、加工可能な状態に整えます。

2. なめし工程

  • 皮を革に変える重要なステップ
    なめしは、生皮を腐敗しにくく耐久性のある状態にする工程です。この過程で、皮のコラーゲン繊維を安定化させ、柔軟性や防水性を持たせます。
  • 植物タンニンなめし(ベジタブルタンニンなめし)
    自然素材(木の樹皮や果実)を使用してなめしを行い、経年変化を楽しめる革を作ります。
  • クロムなめし
    クロム塩を使用して速やかな加工を行い、耐水性や柔軟性に優れた革を生産します。
  • アルデヒドなめし
    柔らかく、白色に仕上げるための特殊ななめし方法。

3. 革の仕上げ加工

  • 染色や表面処理
    革の色を付けたり、表面を滑らかにしたり、独自の模様を施したりします。これにより、製品に適した外観と特性を持たせます。
  • 表面の加工法
  • スエード、ヌバック、エナメル仕上げなど、製品の用途に応じた質感を作り出します。撥水加工や耐摩耗加工も施されることがあります。

4. 革の特性を最適化

  • 柔軟性や厚みの調整
    製品用途に合わせて、革の柔らかさや厚みを調整します。たとえば、バッグ用には硬めの革、衣料用には柔らかい革を製造します。
  • 耐久性の向上
    加工によって革を長期間使用可能な状態にすることで、製品の寿命を延ばします。

5. 革の供給

  • 製品メーカーへの納品
    タンナーは、仕上がった革を靴、バッグ、家具、衣服、自動車内装などのメーカーに供給します。
  • ブランドとの連携
    タンナーは高級ブランドや製品メーカーと協力し、特注の革や新しい革素材を共同開発することもあります。

タンナーの重要性

タンナーは、革製品の品質、耐久性、美しさに大きな影響を与える重要な役割を果たします。以下に、タンナーの重要性を具体的に説明します。

1. 革の品質を決定する

  • なめし技術の違いが品質を左右
    タンナーの技術や経験が、革の質感、柔軟性、耐久性を大きく左右します。高い技術を持つタンナーは、原皮のポテンシャルを最大限に引き出すことができます。
  • 均一な品質管理
    ラグジュアリーブランドは特に、安定した品質の革を求めます。タンナーが一貫したプロセスで処理することで、製品の一貫性が保たれます。

2. ブランドの個性を表現

  • 特注革の開発
    有名ブランドはタンナーと協力して、独自の色合いや質感を持つ革を開発します。この特別な革がブランドのアイデンティティを強化します。
  • 例:エルメスの「トゴレザー」や「エプソンレザー」は特定のタンナーによるもの。
  • 経年変化(パティーナ)の美しさ
    高品質なタンナーが加工した革は、使い込むほどに美しい経年変化が生まれ、製品の魅力を増します。

3. 環境への影響と持続可能性

  • 環境配慮型の製造プロセス
    近年、タンナー業界では環境負荷を減らすための努力が進んでいます。エコフレンドリーななめし方法(植物タンニンなめしなど)や廃水処理システムを導入しているタンナーは、環境意識の高いブランドから重視されます。
  • 持続可能性の実現
    持続可能な原皮調達やエシカルななめしプロセスを採用するタンナーは、消費者やブランドから信頼される存在となります。

4. 革製品の付加価値を高める

  • 高級感の源泉
    高品質なタンナーが製造する革は、見た目や手触りからも高級感が伝わります。これにより、製品の価値が大幅に向上します。
  • 耐久性と機能性
    タンナーの技術が優れているほど、革の耐久性が高まり、実用性にも優れた製品が作られます。

5. 文化的・歴史的価値

  • 地元産業との結びつき
  • 地域ごとの独自性を活かした革が開発されることで、地元経済や文化の振興にもつなが  ります。タンナーの技術力や素材選びが最終製品の品質を左右します。
  • 伝統技術の継承
  • ヨーロッパやアメリカ、日本などには長い歴史を持つ老舗タンナーが数多く存在し、地域ごとの伝統技術を守り続けています。これらのタンナーは、革文化の重要な担い手です。

有名なタンナーは、革の品質、技術、伝統で知られ、世界中の一流ブランドや職人から高い評価を受けています。

世界の有名なタンナー

ここからは、有名なブランドがどんなタンナーと契約し革製品を製造しているかについて紹介していきます。国ごとに代表的なタンナーとその特徴を解説していきます。

イタリア

  • コンセリア・イルチア
    • (Conceria Ilcea)
      高品質のベジタブルタンニングレザーで知られ、特にコードバン(馬革)が有名。
  • コンセリア・バディア
    • (Conceria Badalassi Carlo)
      イタリアンレザーの象徴とも言えるナチュラルな風合いが特徴のベジタブルタンニングレザーを製造。
  • コンセリア・ワルピエ
    • (Conceria Walpier)
      フルグレインレザーやブライドルレザーなど、高級な革を多く手がけています。
  • プエブロ
    • (Pueblo)
      マットな質感と独特のエイジングを楽しめる革で人気。

フランス

  • タンナー・デュ・プイ
    • (Tanneries du Puy)
      高級なボックスカーフで有名。エルメスなどのラグジュアリーブランドに革を供給しており、キングオブタンナーと呼ばれている。
  • アノネイ
    • (Tannerie d’Annonay)
      ドレスシューズ用の高級カーフレザーで知られ、ジョン・ロブやサントーニなど多くのブランドが採用。

アメリカ

  • ホーウィン
    • (Horween Leather Company)
  • シカゴに拠点を置き、コードバンとクロムエクセルレザーで世界的に有名なタンナー。

イギリス

  • チャールズ・F・ステッド
    • (Charles F. Stead)
      スウェードやワックスドレザーなどの特殊レザーを得意とする伝統的なタンナー。
  • J&E セドウィック
    • (J&E Sedgwick)
      ブライドルレザーで名高く、高級馬具やベルトなどに使用される。

日本

  • 栃木レザー
    ベジタブルタンニング技術を用いた高品質なレザーで国内外で評価されている。
  • 姫路レザー
    多様な鞣し方法で革を製造し、特に白革(未染色)の製品で有名。

これらのタンナーは、長い歴史を持ち、革の品質と製法で革業界をリードしています。用途や目的に応じて選ばれるそれぞれのタンナーの革は、最高級製品の象徴とも言えます。

それぞれのタンナーが持つ特徴や得意な革種を知ることで、用途に最適な革を選ぶことができます。

有名ブランドのタンナー

上記タンナーの紹介のなかで、主なブランドを紹介しましたが、ここでは主なブランドからどんなタンナーを利用しているかを記載しています。

イタリア

  • イルビゾンテ (Il Bisonte)
  • バダラッシ・カルロ (Badalassi Carlo)】
  • トッズ (Tod’s)
  • コンツェリア・イルチア (Conceria Ilcea)】
    • 上質なボックスカーフを使用。イルチア特有の滑らかで均一な仕上げが、トッズの上品な靴やバッグを支える。

フランス

  • エルメス (Hermès)
  • アノネイ (Tanneries d’Annonay)】
    • 高級靴のボックスカーフを提供。アノネイは滑らかな仕上がりと耐久性が特徴で、エルメスの靴コレクションの中核を担う。
  • ハース (Haas Tanneries)】
    • バッグ用の「ヴォー・エプソン」や「ヴォー・バレニア」などを供給。硬すぎず柔らかすぎない絶妙な質感が特徴。

日本

  • ホワイトハウスコックス (Whitehouse Cox)
  • 栃木レザー】
    • 日本の伝統的な植物性なめし革を使用し、ベルトや財布で評価が高い。特にブライドルレザー製品は人気。
  • 土屋鞄製作所】
  • 姫路レザー
    • しなやかで軽量な革を採用。上品な風合いと使いやすさを重視した製品が魅力。

アメリカ

  • オールデン (Alden)
  • ホーウィン (Horween Leather)】
    • ホーウィンの「シェルコードバン」が代表的。美しい光沢と耐久性がオールデンの高級靴を支えている。
  • レッドウィング (Red Wing)
  • SBフットタンナリー (SB Foot Tanning Co.)】
    • 耐久性と耐水性を兼ね備えた革を提供。ワークブーツに最適で、レッドウィングの機能性を象徴。

イギリス

  • エッティンガー (Ettinger)
  • J&Eセドウィック (J&E Sedgwick & Co.)】
    • 伝統的なブライドルレザーを使用し、高級感と耐久性を併せ持つ財布やバッグを展開。
  • クラークス (Clarks)
  • チャールズ・F・ステッド (Charles F. Stead)】
    • スエードやヌバックを使用。クラークスの「デザートブーツ」に採用される柔らかな質感が魅力。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

革製品を選ぶには、これらのタンナーの存在も頭にいれておくといいかもしれません。

日本にもたくさんのタンナーが存在し、世界的に有名なタンナーがあるのも驚きですよね。

革製品のおすすめアイテムを紹介しているこちらの記事もご参考に。

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